サッカーの持つ偉大な力は世界共通ね。日本の為に遠く離れたオランダのチームも立ち上がってくれるなんて嬉しい限りじゃない。こんな風に日本に手を差し伸べてくれる世界の国々がいると、本当に勇気が出るわね。
◆慈善試合 アヤックス4―0清水(13日・アムステルダム) 清水はオランダ・アムステルダムで1部リーグの強豪・アヤックスと東日本大震災復興支援 を目的に慈善試合を行い、0―4で敗れた。入場料などの収益と、約2週間の募金活動で7億2600万円(約600万ユーロ)が集まり、オランダ赤十字を通 じて義援金として寄付される。オランダからの善意の輪にMF小野伸二主将(31)は「サッカーが与える力は世界共通だと思った」と感激した。
いまだ続く余震と戦う東北に、海の向こうから力強い支援の手が届いた。「ネザーランド・ヘルプ・ジャパン」と銘打たれた復興支援イベントには3万 8000人が駆けつけた。会場内の巨大スクリーンには被災地の映像や仙台の応援風景が映し出され、客席には仙台、鹿島、山形、水戸のチームフラッグが掲げ られた。
両軍の選手はユニホームの上に「Nederland Helpt Japan(オランダは日本を助ける)」と書かれたTシャツを着てピッチに登場。ユニ ホームには喪章がつけられ、試合前には1分間の黙とうがささげられた。かつてフェイエノールトでプレーした小野は「サッカーが与える力というのは、世界共 通。オランダが被災した地域のためにチャリティーマッチを開いてくれたということも、サッカーのすごさ」と感激。1トップで先発したFW高原直泰(31) も「日本の方々のために、こういうゲームを組んでくれたことがうれしい」と感謝した。
今回のチャリティーマッチは元オランダ代表で99年に市原(現千葉)の監督も務めたペーター・ボス氏が発起人となり、アムステルダム市や赤十字の協力で 実現。震災から約10日後に清水にオファーが届き、渡航や宿泊の費用も赤十字や地元企業の負担でまかなってくれたという。
試合の収益などで集まった約7億2600万円は今後、赤十字を通じて義援金として寄付される。「このイベントはサッカー以上のものだった。日本の皆さん にとって特別な日だった」とゴトビ監督(47)。敵将のフランク・デブール監督も「少しでも復興に協力できたと思うとうれしい」と語った。
清水は15日に帰国し、23日のリーグ戦再開に備える。小野主将は「自分たちはたくさんの経験ができた。被災者の人たちに、夢と希望を与えられるように頑張っていきたい」と約束した。
◆K―1チャンプ・ホースト氏来た 試合前のイベントには、K―1GPで4度の優勝を誇るアーネスト・ホースト氏(45)も駆けつけた。先日、東京と横 浜で募金活動を行ったことを明かし「日本に行きたくないという人もいたが、僕は怖くなかった。18年以上も関係している、僕の基礎を作ってくれた国」と力 を込めた。また試合前のコンサートではピッチ面積の8割に及ぶ巨大な日の丸のマットが敷かれ、太鼓の演奏などが披露された。
◆アヤックス 1900年、オランダ・アムステルダムに創立。過去、欧州CL4回、トヨタ杯(現クラブW杯)2回、リーグ最多の29回の優勝を誇る名 門。オランダ代表MFスナイデル(インテル)らを育てた育成組織には定評がある。今季リーグは残り4試合時点で3位。本拠地はアムステルダム・アレナ(5 万1715人収容)。
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